公開日:2017年5月17日
弁護士法人 クレア法律事務所 代表弁護士 古田 利雄さん
『人を動かす』
著者:D・カーネギー父親が食品会社を経営していたこともあり、長男であった私は幼少の頃から家業を継いで経営者になるつもりでした。そんな私に中学生の頃、叔父が勧めてくれたのがD・カーネギーの「人を動かす」でした。
私はどちらかというと冷静で論理的なタイプ。不合理なことや体育会系のノリが嫌いでした。人間が合理性ではなく感情で動くことを気づかせてくれたこの本の意味は大きかったです。
著者の「人は、たとえ自分がどんなに間違っていても、決して自分が悪いとは思いたがらないものだ」、「人を非難するかわりに相手を理解するように努めようではないか」という言葉は特に印象に残っています。
経営者はリーダーです。人間とはどういうもので、どう接するのが大切かを知らなければリードできないのではないでしょうか。人間の性質を知らずにリーダーにはなれないと思います。
最終的に父親の会社は継がず、小さな会社の成長支援ができる弁護士なりましたが、今でも交渉の進め方、人間関係の作り方、組織運営を行う上で私の考え方の基本になっていると思います。
私の事務所では、採用した人から、人間関係が円満で働きやすい環境だと言われます。
この本を功利的な読み物と思うとツマらないし、功利的に利用してもうまくいかないと思います。人間の本質を理解するために読むのにお勧めです。
起業家プロフィール
弁護士法人 クレア法律事務所 代表弁護士 古田 利雄
1991年弁護士登録。ベンチャー起業支援をテーマに活動を続けている。東証1部のトランザクションなど上場企業の社外役員も兼務。55歳。東京都出身。
WebサイトURL:https://www.clairlaw.jp/
起業家に影響を与えたこの一冊は、イノベーションズアイ会員企業を対象に取材しています。