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神奈川大学・経営学部3年の時に経営組織論という分野のゼミに入りました。特定の分野について体系立てて学んだ初めての機会で、そのゼミの指導教授である海老澤栄一先生の著書です。

ゼミ活動は学内活動の他、“社会人ゼミナール”と呼ばれる学外活動があり、私の出身地である神奈川県内のいくつかの拠点で、一般企業や官公庁に勤務するマネジメント層や一般社員の方々が集まり、定期的に文献の“輪読”を行うことが主な活動です。

特定のパートを要約してレジュメを作成、自身の所見とともに発表する“輪読”という作業は、社会人と同じように学生も担当します。自分で資料を作成し、社会人の方々を前に自分の意見も含めて発表する作業は、とても大きなプレッシャーがかかるものでした。担当パートを繰り返し繰り返し読み込んで、要点や自分の意見を資料にまとめて発表するというプロセスは、今の仕事にも活きていると感じています。

さらに、議論の場では、『組織進化論』の中に記述されている、主に経営組織論に関わるキーワードを元にして、社会人の方々の日常経験に基づく意見交換が行われ、学生の私にとっては、全く未知の世界に踏みいったような、何かカルチャーショックにも似た感がありました。

当時のこうした経験は、今の仕事をするにあたって、血となり肉となるようなラディカルな経験だったと痛感しています。社会に踏み出す前の準備ステップとして、本書は私の人生に大きな影響がありました。この書籍との出会いがなければ、今の自分はないと思います。