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大学2年の春にこの本に出逢いました。当時の私はあれも青春これも青春で、何をやっても長続きせず、部活やバイトもすぐにやめては、怠惰な日々を過ごしていました。そんな頃、たまたま実家にあったこの本を手にとりました。

目まぐるしく変わる時勢に奔走した幕末の志士たちの生き様を知り、自分も何かしないといけないという衝動に駆られたのを覚えています。とりわけ、地味ながら若者達に志を説いた吉田松陰と、それを面白く具現化した弟子の高杉晋作には強く惹かれました。

思い立った私は、友人とテニスサークルを立ち上げました。試行錯誤を重ねながらも、華のある仲間に恵まれたことで、充実したキャンパスライフを過ごすことができました。

大学卒業後は民間企業に就職しましたが、「ささやかでも志ある自由人として生きたい」「どんな時代でも何かサポートできる人になりたい」と考えるようになり、その後退職して上京。資格と実務の両立を図るべく、大学院と会計事務所を往復する日々を過ごしました。

現在、税理士として会計業務に従事する傍ら、母校の教壇にも立っています。社会の第一線で活躍するお客様起業家の支援と、次世代の若者達への能書きと、とても充実したライフスタイルを送っております。志アツい起業家も、伸び代大きい学生も、何処か青臭く、「幕末の志士に通じるものがあるなぁ」と、懐かしくも嬉しく思う「世に棲む日日」です。